「ゆっくり動く」と人生がすべてうまくいく

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皆さんは、疲れているはずなのに夜寝付けない、偏頭痛や首・肩のこりがある、休んでも疲れがとれない、などといった状態になったことはありませんか?

ちなみに私はすべてが同時多発していた時期があります(笑)。

これらは、主に自律神経の乱れが引き起こす症状なのですが、私は自分の自律神経がぐちゃぐちゃになっていることを自覚し、自律神経を正常な状態に戻すためには何をすればいいのかを調べまくっていた時期がありました。

今回ご紹介する本は、そんなときに出会った本で、それまでの自分にはなかった考え方や習慣を与えてくれた本です。

この本に書かれていることを実行できるようになれば、劇的に人生が変わる可能性があると感じた本です。

目次

この本のテーマ

この本の著書である小林弘幸さんは、順天堂大学医学部教授で、自律神経研究の第一人者であり、数多くのプロスポーツ選手やアーティスト等へのコンディショニング、パフォーマンスの向上指導に携わっていらっしゃる方です。

そんな自律神経の専門家である小林教授が書かれたこの本は、自律神経が乱れる原因は何か、自律神経が乱れるとどうなるのか、そして、自律神経を整えるためにはどうすればいいのかということを、図解なども交えて大変読みやすく紹介してくれている本です。

まさしく、日々の体調に不安や悩みを抱え、それが「自律神経からきているのでは?」と考える方にはぴったりの本だと思います。

この本が教えてくれること

① 「ゆっくり動く」と自律神経が整い健康になる

自律神経の乱れは万病の元となりますが、現代の日本人は、その自律神経が乱れている人がとても多いのです。

特に副交感神経の働きが低すぎるタイプの人が多く、交感神経の過剰な働きで血液の流れが悪くなり、それが体力や免疫力の低下を招き、万病の元となるのです。

不眠になってしまうのも、副交感神経がうまく働かないからなんですね。

ですので、現代の大多数の日本人に必要なのは、「副交感神経の働きを高めること」なのです。

その副交感神経の働きを高めるための簡単で手軽な方法が、「ゆっくり動くこと」なのです。

「ゆっくり動くこと」で、呼吸が自然とゆっくりで深いものとなり、それによって副交感神経の働きが高まるのです。

ゆっくり動く ⇒ 呼吸がゆっくりで深くなる ⇒ 副交感神経が高まり自律神経のバランスが整う ⇒ 血流が改善して身体のすみずみにまで血が通うようになる ⇒ 健康

さらに、ゆっくり動くと、「スランプ知らずになる」「心が強くなる」「人づきあいがよくなる」「物事を早く処理できる」ようにもなるのです。

② まずは「ゆっくり話すこと」から始める

様々な動作の中でも、本書では「ゆっくり話す」ことから始めるよう勧められています。

なぜなら、話すことは呼吸にも直結しているため、ゆっくり話すことで「自然と」呼吸がゆっくりになり、自律神経が整うのです。

ここポイントとなるのは「自然と」という部分で、意識的に呼吸をゆっくりにすると、どうしても緊張が生じてしまい、自律神経を整える作用が出にくくなってしまいます。ですので、まずはゆっくり話すことから始め、呼吸を自然とコントロールしていくのです。

本書では、このほかにも「ゆっくり話す」ことによるメリットが多数紹介されています。

③ 「ゆっくり」をさまざまな場面に広げていく

「ゆっくり話す」から始めたゆっくりの意識を、日常のさまざまな場面で実践していきます。

その例として、「ゆっくり歩く」「ゆっくり食べる」「手帳をゆっくり丁寧に書く」などがあげられています。

また、そのほかにも、あせりや緊張を感じた時「手を開く」ことで緊張をほぐす方法や、「1・2呼吸法」といった方法も紹介されています。

私が一番素晴らしいと思ったのは、色々な場面で「お先にどうぞ」という意識を心がけるということでした。

④ 「ゆっくり」を続けていくための生活習慣

さまざまな場面で「ゆっくり」動くことが、自律神経を整え、健康でいるためにいかに大切かがわかり、「ゆっくり話す」ことから始めて、徐々に「ゆっくり歩く」「ゆっくり食べる」などといったことに広げていくのがよいということがわかりました。

しかし、忙しい日々の中で「ゆっくり」動くことを忘れ、結局前のバタバタしている自分に戻ってしまう可能性は高いといえます。

では、どうすれば「ゆっくり」を継続し、習慣とすることができるのかが、この項では書かれています。

その方法とは、ざっくりと要約すると、「日ごろ無意識にやっている生活習慣を『意識的なもの』に変換し、それを『ゆっくり行う』」ということです。

本書では、「朝の過ごし方」「日中の過ごし方」「夜の過ごし方」「質のいい睡眠をとるためのコツ」「翌週のゆっくりをつくるための休日の過ごし方」と、それぞれの場面に応じて、自律神経の専門家として勧める過ごし方が紹介されています。

参考になるものはたくさん紹介されていますが、中でも私は、「一日の終わりに短い日記を書く」というのが一番のお気に入りです。

⑤ 「ゆっくり」は自分も周りも幸せにする

この項では、自律神経の乱れの問題は、決して自分だけの問題ではなく、周りにも「感染する」と語られています。

「ゆっくり」を心がけていくことで、周りにもポジティブな影響を与え、皆が幸せになれると書かれています。

私の感想など

この本に出会う前の私は、何をするにも常に急いでいるような生活をしていました。

急いで食べ、急いで歩き、急いで手を動かす。特に何も理由はないのですが、常に自分で自分を「早く、早く」とせかしながら追い込んでいるような感じでした。

それが問題だとは特に感じたことがなかったのですが、うつを患い、ぐちゃぐちゃになった自分の自律神経を何とか整えたいと思い、色々な書籍を読み漁っていたときに出会ったのがこの本です。

本のタイトルを見た瞬間、「自分に必要なことはこれだ!」と思ったのをよくおぼえています。

読んでみて、自分には全くできていないことばかりで、これまでの生き方そのものが自律神経の乱れを引き起こすものだということに気づかされました。

この本を読んでから、日常生活の中で「ゆっくり」を心がけるようになり、明らかに自分の心の中に余裕がうまれ、ゆったりとした気持ちになれたことを実感しています。

もちろん、いつの間にか「ゆっくり」を忘れ、元の自分に戻ってしまうことは多々ありますが、その都度、「ゆっくり」を思い出し、実際に今やっていることを「ゆっくり」やってみるということを繰り返しながら、何とか習慣づけようとしています。

以前の私は、特に車を運転しているときにイライラすることが多かったのですが、「ゆっくり」を心がけるようになってからは、「お先にどうぞ」という意識を持てるようになり、穏やかに運転することができるようになりました。

もし、「ゆっくり」を試してみて「これはいいかもしれないな」と思われたなら、ぜひ、実際にこの本を読んでさらに深く知っていただき、生活に取り込んでいただければと思います。

これから先も「ゆっくり」を練習して、いつか本当の意味で「ゆっくり」した生活を送れるようになりたいです。

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